頭痛にはいくつもの種類があります。特に多い症例が「緊張性頭痛」です。長時間のデスクワークや無理な姿勢が原因で、首や肩の筋肉が緊張して血流が悪くなり、肩こりなどを伴いながら頭痛が生じます。また、ズキズキと脈を打つような血管性の偏頭痛など、季節の変わり目に起こりやすい頭痛もあります。他には脳腫瘍や脳動脈瘤の破裂によるクモ膜下出血、頭部打撲が原因で脳と頭蓋骨の間に血が溜まる慢性硬膜下血腫など、病気のサインとして現れる頭痛にも注意が必要です。頭痛には命にかかわる病気が隠れている場合もあるため、脳MRI/MRAを通じた精密検査が重要です。
目が回るなど、めまいの原因として特に多いのが、耳の不調から起こる「内耳性めまい」です。症状はほとんどが一時的ですが、長く続くときは脳幹や小脳に脳梗塞の疑いがあります。また、耳の神経付近や小脳にできた脳腫瘍が、めまいを引き起こしている可能性もあります。ふらつきがある場合は、大脳や小脳、脳幹や脊髄での炎症・損傷、神経変性疾患、飲酒やビタミン欠乏による神経症などに注意が必要です。病気の早期発見・早期治療には、MRI検査の受診や脳神経に関する専門医による的確な診断が大切です。
物忘れは認知症の初期症状ですが、多くは加齢によるものであり、すぐに病気が疑われるものではありません。しかし、病気による認知症との区別が難しく、年のせいだと思いがちです。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症、脳血管性認知症などの進行を遅らせるには、早期診断・早期治療が欠かせません。認知症以外にも脳腫瘍や正常圧水頭症、甲状腺機能低下症など、脳や内科的疾患が物忘れの原因になっている可能性もあります。当クリニックでは脳神経外科の専門医が担当し、MRI検査や認知機能検査などの必要な検査を実施し、適切な診断・治療の提供が可能です。
「歩きにくさを感じている」「歩幅が狭く小刻みになった」「歩くのがゆっくりになった」「階段の上り下りがつらい」など、歩行の支障にはさまざまな病気が隠れている場合があります。脳が関係する病気としてパーキンソン病や正常圧水頭症、骨の病気として頚椎椎間板ヘルニアや頚椎骨軟骨症、後縦靭帯骨化症などにも注意が必要です。また、脊柱菅狭窄症による馬尾神経障害など、神経系の病気も歩きにくさと関係しています。
検査ではMRIで脳や脊髄の状態を分析し、症例に合わせた治療を行います。
手指や足、口元や声の震えなど、自分の意思に反する体の動き(不随意運動)がある場合、筋肉や神経の病気が疑われます。症状から考えられる病気として、パーキンソン病やジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、てんかんなどが挙げられます。当院ではMRI・脳波など、各種検査の提供が可能です。
また、片側の目や頬、口元のぴくつきなど、顔面の痙攣にはボトックス治療や手術などがあります。
顔面の痛みを伴う場合は、三叉神経痛の可能性があります。三叉神経痛は脳の病気の一種です。治療では主にお薬を使用することで、症状のコントロールが可能です。それでも改善が難しい際の治療法には手術が効果的であり、術後は症状が治まりやすくなります。
腰痛は非常に多くの方が悩まれている問題です。その原因として多いのが、脊柱管狭窄症です。神経が通る脊柱管が圧迫され、腰痛があらわれます。「安静時は何もないが、歩き始めると痛み出し長時間の歩行が難しく、途中で休憩が必要になる」などの症状は、脊柱管狭窄症の疑いがあります。また、腰に加えて臀部から大腿、下腿にかけてのしびれや痛みなど、坐骨神経に関連する症状がある場合は、脊柱菅狭窄症も併発している可能性がほとんどです。
日常生活に支障をきたしていない腰痛であれば、主にお薬での症状緩和をめざした治療を行います。腰痛の重症化や日常生活への悪影響が見受けられる場合は、1時間程度の顕微鏡手術によって改善が期待できます。
腰痛は高齢の方だけではなく、若年層の間にも患者様の数が増加しています。特に腰椎椎間板ヘルニアを発症すると、重症化により歩行困難になる恐れもあるのです。また、足のしびれや痛みは、糖尿病やビタミンの欠乏による末梢神経障害、腓骨神経障害、足根管症候群などの疑いがあります。
腰痛の現状や原因、予後を知るにはMRI検査が重要です。検査から明らかになった結果をもとに、患者様の症例に合わせた治療を提供いたします。
突然意識を失って倒れるなどの意識障害は、脳の機能的疾患が関係しています。低血圧の発作に伴う自律神経障害や不整脈、低血糖症、てんかんなどが疑われます。特にてんかんは、脳腫瘍や脳血管奇形、もやもや病など、脳のさまざまな病気が隠れている場合もあり、MRIや脳波、心電図検査などが重要です。重症化を防ぐためにも脳MRI検査を行い、早期発見・早期治療をめざしましょう。
片方の手足のしびれ、顔面麻痺、しゃべりにくさを急に感じた場合、脳梗塞や脳卒中、脳出血の恐れがあります。顔の片側が麻痺による、まぶたの震えや目の閉じにくさは、その多くが顔面神経麻痺(ベル麻痺)から生じる症状といわれております。しかし、なかには大脳や脳幹の脳梗塞である可能性もあるのです。
様子見をして症状を放置するのではなく、すぐに脳MRI検査を受診し、適切な診断に基づく治療の開始が重要です。後遺症が残るリスクが減り、予後を良好に保てる期待が高まります。
首(頸部)の痛み、手のしびれや痛みは、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎骨軟骨症など、神経の症状が関連している可能性があります。何らかの原因で神経が圧迫されており、首を後ろに伸ばす動作で症状が強く出る傾向にあります。レントゲン検査や症状が出ている箇所から診断が可能です。「薬を飲んでも症状が改善しない」「しびれや痛みが1か月以上続いている」などの場合は、MRI検査を通じて神経を圧迫している部位の詳細や重症度、ヘルニアや骨の変形をチェックし、診断結果から適切な治療計画を一緒に考えます。
また、手のしびれや痛みは、肘や手の関節に位置する神経が圧迫されているかもしれません。手根管症候群や肘部管症候群などの疑いを考慮し、症状の原因を明らかにしていきます。
「首や肩まわり、手足の筋肉が痩せる」「体に力が入らない」などの症状は、原因もさまざまです。筋肉の原因として、炎症や変性による、多発性筋炎や筋ジストロフィーなどが当てはまります。筋肉が痩せる原因が神経の場合、筋萎縮性側索硬化症や多椎間性頚椎症、神経鞘腫などの病気が疑われます。他にも、時間の経過とともに手足の力がなくなる重症筋無力症、突発的に力が入らなくなる周期性四肢麻痺などの病気にも注意が必要です。風邪や下痢などが治った後、末梢神経の炎症によるギラン・バレー症候群を発症し、進行性の筋力低下が起こる恐れもあります。体に少しでも違和感がある際は、できるだけ早く当院にご相談ください。
治療前にはMRI検査などを実施。診断結果に基づき、適切な治療を提供します。
脳動脈瘤/AVM | 脳腫瘍 | 動脈血栓内膜摘出 | バイパス 脳出血 |
顔面痙攣 三叉神経痛 |
外傷 | 脊椎脊髄疾患 | 水頭症 | その他 | 血管内手術 | 総手術件数 | |
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2014 | 10 | 7 | 4 | 4 | 40 | 20 | 3 | 9 | 97 | ||
2015 | 14 | 4 | 3 | 1 | 30 | 12 | 2 | 2 | 68 | ||
2016 | 7 | 9 | 1 | 3 | 2 | 58 | 6 | 3 | 1 | 90 | |
2017 | 8 | 2 | 4 | 2 | 56 | 10 | 4 | 8 | 94 | ||
2018 | 3 | 5 | 1 | 39 | 10 | 2 | 60 | ||||
2019 | 7 | 3 | 1 | 1 | 48 | 3 | 3 | 66 | |||
2020 | 2 | 4 | 16 | 1 | 32 | 26 | 7 | 2 | 90 | ||
2021 | 17 | 7 | 28 | 11 | 7 | 43 | 60 | 16 | 14 | 203 | |
2022 | 14 | 1 | 19 | 12 | 9 | 49 | 85 | 8 | 8 | 1 | 206 |
2023 | 15 | 6 | 18 | 11 | 11 | 55 | 83 | 13 | 24 | 3 | 239 |
※2020年より新体制。
脊椎・脊髄の専門である田辺理事長による診療を隔週土曜日午前に行っています。予約制となりますので、ご希望の方は受付にお問い合わせください。
脊椎・脊髄/顔面痙攣・三叉神経痛 専門ドクター(田辺理事長)による診療を行っています
《診 察 日》 毎週 火曜日 ・ 水曜日 ・ 土曜日午前 ☆☆☆下記は休診とさせていただきます☆☆☆ 10/2(水)午後、12(土)、16(水)午後、30(水)午後 11/2(土)、5(火)、6(水)、12(火)午後、20(水)午後 12/4(水)午後、11(水)午後、18(水)午後、28(土) は休診とさせていただきます 下記のような症状でお困りの方はご相談ください ・手足のしびれ、痛み、坐骨神経痛 ・首が痛い ・肩が痛い ・腰が痛い ・歩きにくい ・手足に力が入らない ・目や頬、口元のぴくつき ・顔面の痛み など