症例

脳腫瘍

脳腫瘍とは?

頭蓋内(頭の中)に出来る腫瘍を脳腫瘍と言います。脳腫瘍は脳実質(脳の中)に発生するものだけでなく、脳実質の外側に発生する腫瘍もあります。

脳腫瘍は、様々な症状で発症します。運動麻痺を出したり、言語障害を出したり、腫瘍の場所や大きさにより、その症状は異なります。通常は神経症状が徐々に進んでいくのですが、急激に症状が進み、命関わる状態になったり、重い後遺症を残したりすることがあります。これには出血、てんかん発作、水頭症(頭に水が溜まる)などが関与し、緊急の処置が必要になる場合も多くあります。

徐々に増大する腫瘍では、言葉の障害(ろれつが回らない等)や運動麻痺がはっきりせず、認知症と誤診されることもあります。巨大な腫瘍では、早朝の頭痛や嘔吐を来すことがあります。

 

下の症例は、「言っていることが時々おかしい」と妻が認知症を疑い来院した70歳代の男性です。5cm程の大きな腫瘍があり、腫瘍を全摘出することで、認知症は改善して退院されました。

 

 

 

脳腫瘍の治療方法は?

脳腫瘍はたくさんの種類があり、それぞれに治療方針が異なります。良性腫瘍は手術で根治できますが、悪性腫瘍は手術だけで根治することは困難な場合がほとんどです。画像診断から腫瘍病理診断を予想し、悪性腫瘍あるいは治療が困難な症例は高次医療機関に紹介しています。

当院では、主として脳実質の外側にある腫瘍を治療します。

 

脳腫瘍の手術方法は?

腫瘍の部位、大きさによって手術方法が異なります。頭皮を切開し、腫瘍直上の頭蓋骨を外して腫瘍を摘出します。脳や血管、神経を傷つけないように顕微鏡を使って手術を行います。

 

 

 

 

脳腫瘍手術のその後は?

全部取ったと思った腫瘍でも再発することがあります。良性腫瘍でも増殖の速い腫瘍や悪性に近い性格を持つものもあり、病理検査の結果次第では放射線治療を追加する場合があります。

脳腫瘍術後は定期的な画像検査が必要です。定期的な外来通院をお願いしています。

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